■ヨーガとは?

ヨーガの成立・原典は?
■ヨーガ・アサナの直接の効果

■ヨーガとは?■

 ヨーガは肉体と精神と道徳の三つを調和させ、高い段階の健康を得ようする古代の秘術の流れをくむもので、数千年前にインドの聖人たちが編み出し、現代まで受け継がれているものです。

 ヨーガという言葉にはいくつかの意味があります。
1.縛る、結ぶ、結び付ける
2.何か1つのことに注意をむける、集中する
3.1つに合わせる、親しい交わり、接続する、橋をかける
などです。

 すなわちヨーガとは、人間の肉体、心、魂の全てを宇宙の創造主である神に合一させる事であり、それを成し遂げるために、人間のもつ知性や心、感情、意志などを鍛錬する事が定義となります。
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■ヨーガの成立・原典は?■

 ヨーガは、今から約5000年前北インドで生まれたインダス文明の頃にある種のヨーガの行法が行われていた事が考古学で実証されています。

 ヨーガに関する古い書物によれば、ヨーガは次の4つに分類されています。
1.ラージャ・ヨーガ(Raja Yoga ラージャとは王の意味)
  「科学的に知性をコントロールする方法」
2.ギャナ・ヨーガ(Gyana Yoga ギャナとは知識の意味)
  「知識による方法」
3.カルマ・ヨーガ(Karma Yoga カルマとは行動の意味)
  「行動による方法」
4.バクティ・ヨーガ(Bhakti Yoga バクティとは深い信仰の意味)
  「神への献身による方法」

今世界の多くの人は、1のラージャ・ヨーガを行っています。

ラージャ・ヨーガは3つに細別されます。
(1)ハタ・ヨーガ(Hata Yoga)
(2)マントラ・ヨーガ(Mantra Yoga)---聖なる言葉を昼夜くり返す(言行)
(3)ロヨ・ヨーガ(Layo Yoga)----特別な過程を経て、心を滅する

 身体の機能障害、呼吸困難、神経障害、精神的圧迫感などは、ラージャ・ヨーガを実修する妨げとなります。
ハタ・ヨーガがこのような場合特に有効です。
ハタ・ヨーガはラージャ・ヨーガに対して補足的な役割を果たすとされております。
ギャナ・ヨーガ、カルマ・ヨーガ、バクティ・ヨーガの実習にとっても基本になります。
 1970年にインド人が初めて日本でヨーガのデモンストレーションを行い、今では多くの人が日本でヨーガを実修しておりますが、その殆どはハタ・ヨーガを行っているといっていいでしょう。

※ハタ・ヨーガとは
ハ(HA)─太陽、タ(THA)─月
ハ(HA)─吸う息、タ(THA)─吐く息を意味し、この「ハタ」(Hatha)ヨーガの実習によって呼吸はコントロールされ、肉体も改善されていくとされています。

 パタンジャリ(Patanjali)がヨーガを体系化した最古の権威者とされていますが、彼はヨーガを効果 的に実習するために8つの段階に分類しています。彼が約2000年前に書き著したヨーガの経典(ヨーガ・スートラ)には、以下のように記されています。
(1)ヤマ(Yama・Jama)……道徳的な訓練によってえた倫理、抑制、道徳律、心の内面 の浄化
(2)ニヤマ(Niyama) ………神を崇拝し、宗教的戒律による心の充足と浄化
(3)アサナ(Asana)…………ヨーガのポーズ、姿勢のこと
(4)プラナヤーマ(Pranayama)… 呼吸のテクニック、呼吸のリズミカルなコントロールのこと
(5)プラティヤハラ (Pratyahaya)…感覚を制御し、心を感覚の束縛から解き放つことにより、外的な刺激に対する執着を無くすこと
(6)ダラナ(Dhyana)…………精神集中がさらに進んだ段階、これを瞑想と呼ぶ
(7)サマディー(Samadhi)……ティヤーナがさらに進み、完全に意識を超越した境地
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■ヨーガ・アサナの直接の効果 ■

(1)病気を治し、体を健康にする。
(2)余病の併発を防ぐ。
(3)仕事や苦労に耐えうる心身をつくり、均整のとれた体をつくり、長命にする。
(4)血管と神経を健康に保つ。
(5)体を柔軟にし、若々しく強くする。
(6)婦人病や生理不順などの治療及び予防に役立つ。
(7)慢性及び急性の貧血病に効果がある。
(8)不要な脂肪を取り除き、逆にやせ型の人には脂肪を与え、プロポーションをよくする。
(9)食欲を増進、安眠を促し、脳の働きを活発にし、精神力を高める。
(10)女性の膣と直腸を健康にする。
(11)次のような疾患の治療及び予防に効果がある。便秘、消化不良、肝臓障害、神経衰弱、胃酸過多、胃弱、喘息、心臓病、リウマチ、座骨神経痛、赤痢、痔疾など。
(12)魅力を高め、健康と若さを守る。

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■終わりに ■

オムまたはオームという言葉について
 人々はすばらしい音楽や歌を聞くと、心は非常に落ち着いた状態になります。
逆に不快な音楽や歌は、我々の心を不安定な状態に陥れるでしょう。
 歌とか音楽は、このように驚くほどの影響を人々の心に与えます。
OM(オム)という言葉の働きは非常に顕著です。
これは創造主プラフマ(Brahma)の喉から出てくるものなのです。
 AUMまたはOMは、サンスクリット語においては特別な言葉です。
たぶん、それは古代インドの賢人(Munls)や聖人(Rishis)達によって日本や中国の象形文字と同じように発見され明らかにされたものでしょう。
 赤ん坊がまだ母の胎内にいるときの形はOMに似ています。
ヒンズー教によれば、死体は炎の中で焼かれるが、その炎の形がまた、OMに似ています。

 おそらく、こういったことから、古代インドの賢人達は、OMこそ宇宙そのものであり、不変なるものと考えたのでしょう。
だからこそ、彼らはOMの文字を大切にしてきたのです。

 昨今のオームという言葉に悪いイメージがありますが、正しい知識をお伝えしたいと思い併記しました。
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