健康研究サークル『オアシス』会報
オアシスだより 第46号 2012年3月
『オアシスだより』第46号発行にあたって
清野鍼灸整骨院 院長 健康研究サークル「オアシス」会長 清野充典

オアシスだより第41号表紙

 2011年(平成23年)3月11日の東日本大震災が発生してから1年が経過しようとしています。1年間、日本各地で自然災害が相次ぎました。被災者となった方がとても多いため、オアシス会員の皆様におかれましても、ご家族ご親戚ご友人のどなたかが自然災害にあわれたのではないかと拝察いたします。
 こうして、この文章を書いているときにも地震が発生しました。災害時に対する備えの必要性を感じる1年でした。

 健康研究サークル「オアシス」は、発足15年が経過しようとしています。これまで当会をご利用ご協力いただきました会員の皆様に、深く御礼を申し上げます。今年度は、清野鍼灸整骨院開院25周年記念事業として、様々なイベントを開催してまいりました。皆様のご支援により、無事2012年(平成24年)2月2日(木)に満25周年を迎える事が出来ました。ありがとうございました。

 また、当日は、オアシス会員の皆様と開院25周年記念祝賀会を開催させていただきました。ご出席いただきました皆様に深く感謝を申し上げます。平成23年度の特典に関しましては、3月31日までとさせていただきます。

清野鍼灸整骨院では、2月2日より、開院満25周年記念企画として、以下のことを実施しております。

1. 紹介カードをお持ちの方は、初診料1,000円減額
2. 体操教室夜間の部1ヶ月間無料券進呈
3. 特定疾患の治療費を減免
 (1) がん疾患 1回 2,000円
 (2) 腎疾患  1回 2,500円
 (3) 糖尿病  1回 2,500円
4.体操教室府中教室X部増設 9時〜9時50分の部

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平成24年度のオアシス会員におかれましては、上記記念企画に加え、さらに、以下の特典を実施させていただきます。

1.会員のご家族がオアシスに入会される場合は
  入会金500円・年会費1,200円免除

2.体操教室登録者が未成年者(高校生以下)の場合は
  月会費1,000円減額

3.オアシス会員が清野鍼灸整骨院を受診される場合は
  初診料1,580〜2,630円・再診料840円免除

4.オアシス会員が清野鍼灸整骨院を定期的にご利用される際は
  月4回 予約料530円免除

5.ちあふる清野をサロンとしてお使いいただけます。
 尚、7月1日より木曜日のご利用が可能です。 (日曜・祝日はお休みさせていただきます。)
   利用時間  9:00〜13:00
        13:30〜17:30

6.特定疾患の治療費を減免
  脳血管障害 1回2,500円
 オアシス会員、オアシス会員のご家族ご親族、オアシス会員ご紹介の友人に限り、脳血管障害を解消するための治療費を減免させていただきます。

適応条件は、
1) オアシス会員本人であること
2) オアシス会員の紹介カードがあること
3) 鍼灸保険取り扱いをするために必要な同意書をお持ち下さること
です。

 16年目を迎える平成24年度も、皆様の健康増進に寄与する活動を展開する所存です。どうぞよろしくお願い致します。

2012年(平成23年)3月10日(土)現在
健康研究サークル「オアシス」会員数229名

目 次
 連載 ■鍼灸治療の効果をご存知ですか?(内科編8)■
 高血圧症
 連載 ■鍼灸治療の効果をご存知ですか?(整形外科編)■
 16.上腕骨外側上顆炎

連載 ■鍼灸治療の効果をご存知ですか?(内科編8)■
高血圧症
清野鍼灸整骨院府中センター 院長 村田 朝子(鍼灸学士)

・ はじめに
 血圧は、高齢になるほど高くなる人がほとんどです。
年とともに高くなる血圧をどのようにコントロールしていけば良いのかをお話ししたいと思います。

・ 血圧を調整する仕組み
 血圧は、絶えず変動しています。心臓から送り出される血液量と、体の末梢にある血管の緊張度により決められています。さらに、交感神経と血管の収縮や拡張に関与するホルモンとの連携プレーにより調節されています。
 高血圧は、血圧の調節にかかわっている交感神経の興奮が過剰になっていたり、血管を収縮させるホルモンの異常、アルコールや塩分の取りすぎによる循環血液量の増加、肥満や運動不足、喫煙などによる大動脈の弾力性の低下からおこります。
 高血圧の状態が長く続いていると動脈硬化が促進されます。そのため、血管が密になっている脳や心臓、腎臓に影響がでます。

・ 診断
 当院では、毎回血圧を測定しています。医療機関での正常範囲は、「収縮期血圧140oHg未満、拡張期血圧90oHg未満」です。自動式の家庭用では、「130oHg/85oHg」となります。薬物治療を開始する時は、ゆっくりと時間をかけて目標値まで下げていきます。75歳以上の場合は、「150oHg/90oHg」をとりあえずの目標にします。

・ 治療について
 医師は、命を救う、事前に病気を防ぐという価値観をもっています。したがって、血圧が高いから薬を飲まなければならないということになります。しかし、薬を飲むこと自体に抵抗があり、ストレスとなっている患者さんも多いのではないでしょうか。降圧剤の組み合わせはいくつかあり、患者さんの状態にあわせて処方されています。そしてどんな薬にも少なからず副作用や内臓への負担がかかります。そこで、鍼灸治療による、内臓を回復させる治療があることを知っていただきたいと思います。

 鍼灸治療でも、高血圧を予防し、血圧の安定をみることは可能です。治療も継続をすることが必要です。治療というよりも健康の維持をしていくためには、生活習慣の見直しや運動習慣がなければ改善することはできません。その上で、鍼灸治療をすることにより、身体のどこの働きが悪くなってバランスを崩しているのかを探し、身体の調和をはかります。生活の改善やヨーガなどの運動のアドバイスもさせていただきます。身体がスムーズに働くことができる状態にもっていけると思いますので、是非ご相談ください。


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連載 ■鍼灸治療の効果をご存知ですか?(整形外科編)■
16.上腕骨外側上顆炎
清野鍼灸整骨院 主任 吉田 卓司(鍼灸学士)

1.上腕骨外側上顆炎とは
 タオルを絞ったり、物を持ち上げたときに、肘が痛むという人はいらっしゃいませんか。そのような人のほとんどが、バケツなどを持ち上げるときに、手のひらを下に向けて持ち上げると痛いのではないかと思います。反対に、手のひらを上に向けて持ち上げると、あまり痛くないはずです。タオルを絞るときも、反対の方向に絞るとそう痛くありません。

 これは「上腕骨外側上顆炎(じょうわんこつがいそくじょうかえん)」という肘の障害にみられる特徴的な症状です。肘の障害では、ケガなどを除けば、肘の痛みを訴える患者さんの大部分が外側上顆炎と言ってもいいくらいです。テニスプレーヤーに多いということで、別名「テニス肘」とも言いますが、実際にはテニスで痛めたという人はそう多くはありません。
 手首を反らせる筋肉が肘の外側に付いていて、この部分に炎症が起こります。原因の多くは使いすぎにあります。利き腕でない方に起こることも少なくなく、また、30〜50歳代の人に多いことから、筋力のアンバランスや年齢的な変化も要因と考えられています。

2.症状
 上腕骨外側上顆炎の症状として、手を開く時、ドアノブを開閉する時、握手をする時、雑巾を絞る時、ポットを持ち上げる時の痛み等が挙げられます。日常生活に支障をきたす疾患です。
 初期は、安静時に痛みを感じることは多くありません。しかし、このような症状が出ているにも関わらず、スポーツを続けたり、肘に負担を掛けることを行うと、安静にしている時でさえ、症状が強くなり、痛みが出るようになります。症状が強くなると、お皿を持ち上げたり、指を少しそらすだけでも肘が痛みます。

3.原因
 「重い荷物を持ったり、運んだりした」「スポーツを習い始めた」など、明らかなきっかけがあって発症することもあれば、これまで通りの生活をしていて、特に思いあたるきっかけがないのに発症することもあります。そういったケースでは、日々の家事などで手を使ううちに、徐々に肘に負担がかかり、発症すると考えられています。

4.西洋医学に基づく治療方法
 西洋医学に基づく治療は、@安静A痛み止めのシップや塗り薬・飲み薬B極超短波・超音波・レーザー等の物理療法Cバンド装具D局所注射E手術療法等です。

5.鍼灸治療
 消炎・鎮痛を目的に、痛んでいる筋やその筋を流れる経絡上の反応点に鍼灸治療を施し、必要に応じてテーピングや円皮針(無痛の置き針)を使うこともあります。しかし、その場合でも肘の局所だけの治療では、回復が遅くなります。回復を妨げているその他の要素も取り除いていく必要があります。急性や程度の軽い場合には早く回復しますが、仕事で毎日繰り返し酷使して慢性化しているような場合だと、長期化する傾向にあります。安静が第一ですが、なるべく早期に鍼灸治療を開始することも回復へのポイントです。



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